やっとExciteブログ復活しましたね。
ROUGH CUTT 「ROUGH CUTT」
ちょっと間が空きましたがJAKEつながりでラフカット。
ラットにも居たんだけど、ラフカットにも居たんです、JAKEは。ということで、そのラフカット(
ROUGH CUTT)。DIOに見出されて世に出たような形になりましたが、なかなかどうしてLAメタルなんかの範疇に収まらないスケールの大きいソウルフルなバンドでした。スケールが大きいと言っても
ZEPやAC/DCとは違ってロックンロールというよりも、ロックンソウルと言って良いかな?。そう、アッシ的認識は全然ヘヴィメタではなくジャニス系。ジャニーズじゃないですよ。
このバンドの成り立ちは師匠DIOと同じくヴォーカルがほぼ全て。ヴォーカルの
ポール・ショーティノはロニーとのタイプの違いこそあれ、その存在感はまさに圧倒的。まさにジャニス。ジャニーズじゃないですよ、あ、しつこい?。
例えば太く強い喉というと、一体どんなヴォーカリストを想像するでしょうか?。誰?太くて強い喉を持つお方は。もちろん、見た目の話ではなくて声の話。やはり、ロックヴォーカリストでしょうけど、
ギラン?クラウス?ロニー?アクセル?それは強くて高いかもしれないけど、決して太くはないですねえ。
フレディ?ジョージ?キレイかもしれないけどこれも太くはないですよ。
レミー?ロッド?ドン?ハスキーかもしれないけど太いとまでは言えないかな。そう、太くて強い喉を思い浮かべた時に、このポール・ショーティノほどの太さをもつヴォーカリストにはお目にかかった(いや、聞いた)ことが御座いません。すっごいですよ、この声。地響きがするような。本当に野太くて強い上に汚れてない。そう、下品さがまったくないんです。
ここ重要です。
このブログで何回も声について書きましたが、本当に声に惚れて聞くというパターンが多いですが、この
ラフカットも完璧に声に惚れました。太くて強くてソウルフル&ハスキー。これ以上何が要りましょうか。素敵です。しかも、この後にポール・ショーティノはあろうことか、
クワイエット・ライオット(あの
”Come On Feel the Noise”の!)に入ってしまい、全く毛色の違うソウルフル&ブルージーなバンドへと変えてしまうのでした(笑)。
ラフカットはジェイクも在籍したこともあり、しかも、ロニーにメジャーに引っ張り上げられたそこは完全なるヘヴィメタワールド。しかも、
LAメタルもいい加減出尽くした頃の後発組。
ROUGH CUTTも大物登場てな感じで出てきたんですが、多分このアルバムの1曲目
”Take Her”で良くも悪くも度肝を抜かれたでしょう。速くて華やかで早弾きギターで彩られることが当たり前のLAメタル界なのに、イントロリフはミドルテンポでマイナーでドラムは歯切れの悪いズンドコ系でベースなんて音域低すぎてかろうじて鳴ってる上に、エラく渋いメロディーに図太いながらもメロディックな歌が乗っかってるんです。ソウル!ブルース!。渋すぎ!。一応、ギターソロは早弾き&ツインリードありますけど、それでも渋い。この時点で、当時のメタルファンは拒否80%に、渋くて惚れた20%くらいでしょうか。これは新人のデビューアルバムではなく、どう聞いても10年選手の曲です。しかも、続く2曲目
”Piece Of My Heart”はなんと、正真正銘
ジャニス・ジョプリンのカヴァー。しかも、ポール・ショーティノにハマリまくり。アッシなんかはここで脱帽宣言ですよ。カッコイイですよ。堂々とヘヴィメタ全盛時代にこんなアルバム出すなんて。もう、付いていきますって感じです。そして、この後も渋いハードロックがてんこもりで駄曲は本当に1曲も無しの魂こもったアルバムです。特にスローで重い
”Black Widow”なんてもうこのバンドでしか出来ない曲です。いや、素晴らしい。
正直LAメタルというムーブメントが瞬間風速過ぎて良心的なハードロックが追いやられたような気がしてかなり批判的に見てた時期もあったんですよ、ハードロックファンとして。しかし、このアルバムを生み出したということだけでも価値があったと思えるくらいの素晴らしいアルバムでした。本当に。魂こもりすぎてて、こちらの胸にもズンズン響くんですね。だから、精神的に弱ってる時期とかだと、この曲達に対するのが疲れるくらいな勢いなんです。ハードロックファン、なかでもスケールが大きくてブルージーなのが好きな人には堪りませんよ、というか、そのテのがお好きなら聞かないと損です。
ほんと、損。
このアルバム1枚だけで、来日するんですが、もちろんそんなに売れてるワケはないので、
DIOと一緒に
SUPER ROCK(前年はボン・ジョヴィだったかな?)というフェスに来たんです。
もちろん、行きました。雨のお台場SUPERROCK。
ママズボーイズ。
ラフカット。
フォリナー。
DIO。(他にもいたような)
そこでの話は長くなるんでまたの機会に。