Lenny Kravitz 「Mama Said」
”Are You Gonna Go My Way”でこのレニー・クラヴィッツに触れた時はビックリしたし、誰もが
ジミヘンの後継者ということで諸手をあげて歓迎ムードだった気がしますが、周囲のそんな期待を背負おうともせず、跳ね返そうともせず、その名のとおりのGoing My Wayなレニー君です。その後も自分の路線というか枠を決めずに自由気ままな感じでいて気持ちいいですな。もちろん、自分のアルバムだけでなく、以前紹介した「
KISS MY ASS」でのカッチョイイセッション等もありますが、なかでもアッシの一番のお気に入りプレイはこの
「Mama Said」に入っている
”Stop draggin around”なのですよ。
なんといっても、たまらなくカッチョイイのが冒頭の
リフ。やっぱり、リフのカッチョイイ楽曲はもう始まりからワクワクしちゃいますよ。
”Walk This Way”しかり、
”say what you will”しかり、
”You Really Got Me”しかり、
”Rock Bottom”しかり、
”Let Me Go, Rock 'n Roll”しかり、
”Out ta Get Me”しかり、マイナーですと
”Nirvana”(The Cultね)しかり、
”Raised On Rock”しかり、ってクドすぎるでしょうか?。(ここに出てきた楽曲から、根本的好みはワカりますね、っていうか全てのアーティストが分かったら同じ指向ですな)
静かなSEやハイハットから始まって途中でドカーンといくものも、アコースティックな感じのイントロも良いですが、やっぱり少し歪んだギターのリフからグワーって始まる曲こそROCK'N ROLLを感じさせてくれるんですよね。ギターのリフ一発でドライヴ感溢れるのが伝わってくるっていうのは本当に大好きです。だから、どんな超絶テクのギタリストよりも、リフ一発やフレーズのグルーブ感やキレのいいカッティングを瞬間的にきめてくれるギタリストが好みなんです。ジョー・ペリーなんてその見本みたいなものじゃないですか?。あのジェフ・ベック大先生を好きなのも、あくなきギターへの追求心なんかでは全くなく、ノリにノったときのROCK感(疾走感)や、
”Ambitious”のソロのようなエキサイティング感が好きなのですから、普通のジェフ・ベックファンとはちょっと趣きが違うかもしれません。
そして、この”Stop draggin around”も、そんなカッチョイイリフから始まるグルーブ感満載のイカしたナンバーです。しかも、キーボードも入らずに最小編成でのプレイがシンプル&ストレートで良い良いですねえ。しかし、なぜか全面的にフランジャーがかかったようなアレンジは余計では?と思ってしまいますが。
レスポール・スタンダードが非常に良く似合うレニー君のカッチョ良さは今時少ない孤高さを感じさせてくれる存在感と、そのエキサイティングさにあると思えて、非常に好きなギタリストの一人です。