やはり、ここからだったでしょ。
Michael Jackson 「Thriller」
まあ、言わずと知れた化け物アルバムですが、そのロングセラーの中でも常識破りの発売約1年後のシングル・カットのタイトル・チューンはそれまでも凝っていた他シングルを圧倒するようなプロモを引っさげての登場でした。「
ブルース・ブラザース」や「
大逆転」(これ、大好き!)の
ジョン・ランディス監督を起用して2億以上かけてたった10数分のプロモを作るという当時では考えられない作り方をした作品はシングルでのビデオが売られてしまい、さらにはそれがヒットしてしまうというMTV時代になって音楽の売り方も変えてしまった1曲でした。
これ以降、
DuranDuranや
Madonnnadといったトップセラー達がどんどんプロモに金をかけていく形になって、映像として素晴らしい作品が多数出てくることになっても、エポックメイキングという点で時代を変えた大きな1本ということでこの
”スリラー”の座は揺るぎないものだと思いますね。大作であれば良いプロモだとは言えないと思いますが、大作という概念を持ち込んでしまったというパイオニア的存在には敬意を表します。
あとは当時流行りだったB級ホラーを非常に上手くとりいれかつゾンビ達がダンスをしてしまう(確か「死霊の盆踊り」みたいな映画あったよなあ)というコミカな部分もありたった1曲10数分が全く飽きもしないし、例えその1曲の為にビデオを買ったとしてもあまり損だと思わない充実した出来になっていることは確かでしょう。金だけでなくコンセプトがしっかりしてるんですもん。そしてその中心には必ず
マイケル・ジャクソンの歌と踊りがある、というところが揺らいでないところがエライのですが、そんなエラかったマイケルはどこへ行ってしまったんでしょうねえ。
途中から「キャプテンEO」なんて事をやらせるのを許しちゃった周りにも問題あったんでしょうなあ。