なんかねえ、W.A.S.P. Armyってのもあるらしいよ。
W.A.S.P. 「W.A.S.P.」
キツイこと書いてるけど実際そんなにキライじゃあない(笑)。
一度、
”Blind in Texas”で、
W.A.S.P.を初めて聴いた時や中野サンプラザでの初来日公演、
Blackie Lawlessについてを書いたんですが、今回は初アルバムの「W.A.S.P.」とBlackie Lawlessの戦略的部分についてチラリと。
一般的にWASPと言うと、
White Anglo Saxon Protestantの略で白人アングロサクソン系のプロテスタント至上主義価値観を謳うものでそいつが度を超してK・K・K 団な過激集団にも繋がるワケですが、こちとら純粋な日本人なのでそこらへんの実情は分かりません。しかし、そんな名称をバンド名にしてしまうところが、センセーショナルな名前でのコマーシャリズムを狙ったBlackie Lawlessの戦略的部分でしょう。しかも、初期
KISSを彷彿とさせるコスチューム(さすがに化粧まではマネできないが)にヘヴィながらもキャッチーな曲というところは完全に狙い路線ですねえ。元々彼はグラムっぽいところを演ってたみたいで、
NEW YORK DOLLSの残党と組んだり、
Motley Crueの
Nikki Sixxと
SISTERとかってバンドを組んでたりもしてたようです。
その後、
「Animal (F**k like a Beast)」というミニアルバムを出してから、この1stフルアルバムの「W.A.S.P.」(邦題:魔人伝(笑))を出して初来日へ、と以前に書いた内容になるわけです。
上に書いたような戦略でメジャー舞台に昇り上がって来たところは、その時代のブームの後押しもあるワケですが、さすがに作曲能力はKISSには及ばなかったようで、そこそこの曲ではあってもKISSのようなR&Rスタンダードは生み出せないジレンマに陥るワケですよ。しかも、KISSという先駆者がこのジャンルにいる分だけ分も悪いし、KISSのフロント3人の魅力をBlackie Lawless一人で生み出せるワケでもなし。だって、その横にいるギター2人は地味だけど変な形のギターを持ってるヤツと、チューバッカみたいなデカイ化け物ですよ。インパクトはあっても決してカッコ良くない(笑)。まあ、Blackieが一番目立てる構成ではありますけれど...。でも、実際ギターにも全くオリジナルっぽい部分がなくて、この時代によくあったギターの範疇を超えてませんからね。エースみたいなオリジナリティ(下手ウマでも)もないし。
見てください。この左側のギターのエグさ。ああ、カッコ悪い(笑)。左のランダムスタースタイルのギターは...え?トレモロ無しの1PU?あれ?ちょっとカッコいい(笑)。イラストも結構好みだったりして。ははは。でも、上目遣いのBlackieの画なんてカッコ良さのカケラもなく、まるでエガちゃんです(笑)。「エガちゃんでもそこまで力むかあ!!」ってぐらいにキビシイ目線。キツイですねえ。おっと、音楽性と全く関係なくなってきましたが。
で、戦略的という話をすると、以前に書き忘れたんですが、”Blind in Texas”って確かに曲も凄くR&Rしてて良いと思いましたが、タイトルにTexasという地名を持って来たところもさすがに策士な感じでしたねえ。その戦略どおり南部からブレイクしはじめてそこそこ売れたと記憶しています。だって、そこは広大なアメリカですから、日本で”世田谷音頭”を出して世田谷だけで売れるのと数の桁が違いますからねえ。
そんな策士BlackieのW.A.S.P.は今も続いてるみたいですが、アッシはしばらく聴いたことがありません。うーむ。