こうやって聞くとAlex LifesonもRush色なんだあ。
RUSH 「FEEDBACK」(紙ジャケ)
こうやって聞くと、この超絶3人の中ではワリと普通の人っぽく聞こえる
Alex Lifesonもしっかりと
RUSHのカラーを作ってるんだなあ、ということを分からせてくれます。人の曲であろうが、この3人がプレイするともう完璧にRUSHワールド。そんなRUSH初のカヴァーアルバムがこの
「FEEDBACK」。
まずは
Blue Cheerの
”Summertime Blues”ですが、お馴染みのあのイントロコードに行く前の前フリコード展開がもうRUSH(笑)。そこではいつものRUSHよりも多少ラフにワイルドに歪ませてコードを奏でるAlex Lifesonなんですが、いつもの音ではないのにRUSHカラーたっぷりに聞こえてしまうからあら不思議。冒頭にも書いたけど自分達の曲以上にRUSHさを感じさせてくれます。何故でしょう。RUSH的展開が入ってくる以外の部分で、なんですよ。うーん、不思議。そして、もちろん
超人Geddy Leeは、あの声ですからRUSH以外の何者でもありません。そこらへんの子犬に聞かせたって間違うはずはないのです。そして、カヴァーの原曲の年代が年代なので
Neil Peartだっていつもよりシンプルに徹します。ハットを刻む音数もいつもの十分の一くらいでしょうか?。しかーし、時折はさんでしまうオカズや展開時のフィルはその素性を隠すことは出来ません。Neil PeartはNeil Peartなのです。非常に当たり前ですが。
このアルバムのカヴァー曲は彼等3人がアマチュアの頃に衝撃を受けたナンバーということで、流石にアッシ等の年代とはかなり前の曲ばかりでして、カヴァーアーティストも先ほどのBlue Cheerに
The Yardbirdsが2曲、
The Whoに
Buffalo Springfieldが2曲、
Loveに
Creamという選曲で元はわりかしRUSHっぽくないストレートな曲達をRUSH的に仕上げるという技アリもの(まあ、
”Shapes Of Things”がYardbirdsの原曲ヴァージョンなのは当たり前ですね、これが
Jeff Beck GroupヴァージョンじゃあRUSHらしく仕上げられないでしょうから)。ここにぜひとも
Zepを入れてほしかったと願うのは贅沢なことなのでしょうか。
まあ、そんな願いはおいといてもRUSHのルーツが垣間見えながら現在の経験でアレンジされた30周年記念のカヴァーアルバムは貴重なものでしょう。楽しめます、純粋に。