ウリ燃えます(笑)。
SCORPIONS 「Virgin Killer」
結構ブログを書いて来て色々なアーティスト、特にハードロック系はかなりの種類を書いているのになぜか初めて出て来た
SCORPIONS。しかも、70年代のアルバム(笑)。
この衝撃的なロリコンジャケットはアメリカ盤ではむさくるしい5人がはしゃぐジャケットに変わっていて全くインパクトがない。そしていかにもアカ抜けないバンドにしか見えないのが物悲しい(笑)。と、思ってもこのバンドはワールドワイドに売れてからも全くアカ抜けないし、それで売れてるところは本当に実力なんだというところを見せつけてくれる。
この70年代中盤でのアルバムはブレイク前ながら非常に力強くて活気に溢れているのである。特にスターが居るバンドではなく、この頃もブレイク以後もチームワークというか固まり感でそのバンドらしさを打ち出していく彼等だけれど、アメリカナイズされてないだけこの頃の方が個性を感じてしまうのは致し方ないところか。
そんな各自が小粒な中でもSCORPIONSという存在を感じさせてくれる筆頭はあの
クラウス・マイネの独特な声なのだけれど、この頃の方が個性的といえるもう一つの存在が
ウリ(Ulrich Roth)のギターにある。クラウス・マイネの伸びて粘る声に絡むにはこちらも粘りすぎなんじゃないか?と思う程のねっとりしたギターを聴かせてくれてしまうのだ。ちょっとフラット気味なチョーキング(常にアーム持ってるのかな?)としつこいばかりのトリルでネバネバ納豆なギターは
ルドルフのハギレのいいバッキングとは噛み合うがクラウスおじさんとはちょっとクドイかな?。だから
マティアスの方がバンドとしてはまとまり感があるのかもしれないね。どうでしょうか?。
(でも、必ずリフを刻むリズムギターの鬼として雑誌に書かれるルドルフとAC/DCのマルコムだけど、そんな表現だけには飽き飽きですね)
でも、
”Catch Your Train”や
”Virgin Killer”はドライヴ感があってカッコイイし、その粘り感を最大限に強調した
”In Your Park”や
”Crying Days”も相当SCORPIONSらしい佳曲ということで完成度は非常に高いアルバムなのだけれど、ウリ自ら歌ってしまう
”Hell-Cat”はウリらしくても見事に迷曲になってしまっているのはご愛嬌か(笑)。
で、この後は弟が参加したりマティアスが踏ん張ったりでしばらく不遇の時を過ごすも名盤
「Blackout」から廻りの勢いもありブレイクの道を辿るのだけれど、それ以降の動きにはあまり興味が持てないバンドになぜかなってしまった。まあ、根本的にちょっとキレた存在やワルの匂いのするところがカッチョイイのがハードロックバンドたるもの、と思っているから僕的にはちょっと範囲外(聴くけど)の存在となっちゃってます。失礼なんだけれどね。