Ace Frehleyを書いたからにはこの人ももちろん登場。
Queen 「A Night at the Opera」
いやあ、
Queenにはいっぱいいっぱい名曲があるし特徴あるあのギターオーケストレーションがいっぱい聴ける曲も本当にもっとある。でも、ピアノとハープで構成されたこの静かな名曲
”Love Of My Life”ではそのギターオーケストラっぷりが非常に良く味わえる。というかとても効果的で印象的なのである。
イントロもバッキングもほぼ全面ピアノの音(たまーに小さくバイオリンのようにギターが聴こえるが)で曲が流れていって、その上に全くがならずにキレイに歌う
Freddie Mercuryの声と全員のコーラスのあとにフェイズアウト気味の単音から
Brian Mayのギターソロが幕をあける。そして、その単音フレーズでのヴィヴラートに絡むようにピアノの音数が増えて盛り上がっていきそこでやっとあの重ねに重ねたギターが本当にオーケストラのように重厚に始まってゆくさまにはキレイ過ぎて鳥肌が立ってしまうほどだ。これこそ、Brian Mayの真骨頂である。
感情にまかせて弾きまくるという形ではなく、緻密に構成されて一分のスキもなく音を紡いでいってその音をどんどん広げていくというギターこそBrian Mayなのだ。
もちろん、
”Brighton Rock”や
”Tie Your Mother Down”のようなバリバリ(といっても決して速弾きとか破綻はあり得ない)のギターもあるし、彼自身はワリとハードめな曲での完成フレーズへの自負もあるようなのだけれど、やっぱり僕的Brian Mayといえばこの”Love Of My Life”に代表されるようなソロの構築でしかないのである。
同様なギターでの代表作として
”Somebody To Love”もあるし、あちらの方がバンドサウンドの上でのギターソロだしフレーズ的にも盛り上がる感じだが、ことギターソロにてオーケストラサウンド全開というのはやはりこの”Love Of My Life”が一番。
実はBrian May個人に対しては特別な思い入れもないし、逆にちょっと守銭奴的部分も目についてあまり好意的には思えないのだけれど、ギタリストとしてQueenを印象付ける”音”を作って確立させたという功績は完全に認めるしかない。
ただ、古い人間だからかもしれないけれど、やはりこの人が一番輝くのはフレディの左側に居た時だと今でも思っている。
しかし、細っ!。